診断
2つの耳下腺、2つの顎下腺のどれか2つが腫れている場合には診断は難しくありません。
片方だけで熱がない場合には診断が難しいことがあります。化膿性耳下腺炎や反復性耳下腺炎などと区別が難しいことがあります。片方の顎下腺だけが腫れている場合はさらに難しいです。
唾石症もおたふくかぜににていることがあり、診断が難しいことがあります。
原因
おたふくかぜウイルスが感染して起こります。唾液腺でウイルスが増え、飛沫により感染します。症状が出る2日前くらいから感染するといわれています。唾液腺が腫れている間は感染します。
治療
痛みなどを抑える薬を使うことがあります。ウイルスに効く薬はありません。4日〜14日で自然に腫れは消失します。顎下腺の腫れは引きにくく、2週間から3週間腫れることもあります。
家庭での注意
食品は酸っぱいものや、固いもの、塩辛いものは避けます。
入浴は熱がないときはさっと入るくらいならかまいません。
腫れているときは感染しますので、学校、保育園、幼稚園はお休みです。
重要事項
熱が再び出て、頭を痛がり、何度も吐くときは無菌性髄膜炎の可能性がありますので、早めに診察を受けましょう。
腹痛が強いときや、男児で睾丸を痛がる場合も早めに診察を受けます。
★おたふくかぜの無菌性髄膜炎は以前にいわれているほど高頻度ではありません。当院では5%以下です。1〜2週間ほどで治癒する合併症の一つで、それほど心配な病気ではありません。しかし、輸液や入院が必要となります。また、潜在性てんかんになることもあるので、要注意です。
成人になってからのおたふくかぜはひどいことが多く、男性では頻度は高くないのですが、両則の睾丸炎を起こしてきた場合には無精子症となり、不妊症の原因となります。教科書には両側の睾丸炎を起こすことは非常にまれとかいてあります。しかし、私の患者さんのおとうさんが子どもから感染し、両側の睾丸炎を起こしてしまいました。ですから頻度が少ないからと油断はできません。
また、あまり知られていませんが、難治性難聴になることがあり、いやな合併症の一つです。片側だけで高度難聴になるものが多いといわれてきましたが、両側性のものや軽症例もあることがわかってきました。
予防
生ワクチンをします。1歳からできます。任意接種でお金がかかりますが、上のような理由で受けておいた方がいいでしょう。大きい子どもや成人の方はおたふくはかかったかどうかわからない人が多いので、検査をして抗体がなければ受けておきましょう。以前は検査自体があまり精度がよくなかったのですが、最近抗体がきちんと検出されるようになったので、チェックをする価値があります。
検査を受けずに、ワクチンをする方法もあります。ワクチン自体のリスクがありますので、検査をしてからの方がいいとは思います。
兄弟がかかった場合にはワクチンは間に合いません。
おたふくかぜは大きくなってからもかかったことがあったかどうかよく問題になりますし、子どもから親がもらって大変な目に遭うことがありますので、必須に受けていただきたいワクチンであると考えています。
(文献 1. 2. 17. 18)
